INDEX #5

Feb 5 — 27, 2022

Presented by THE MASS Past
SHARE

西 祐佳里の作品は、自身が撮り溜めた写真や古い雑誌の切り抜き、インターネット上の画像などから採取した素材をストックし、下絵としてそれらをデジタルコラージュしたものを、アクリル絵具を使いキャンバスに描き起こしています。コラージュを絵画として表現するといった発想から現在に至る西のスタイルは、コラージュが持つ一種の心理療法的な側面も内包しており、自身を投影した最新の記録(Record)と内的な世界を行き来する修練を繰り返しながら筆を使い、オリジナルの技法で制作を続けてきました。

本展が初の発表となる大型キャンバスの作品をはじめとする新作では、コラージュの世界観を超越し、どこまでも広がる空や、緑が青々と茂る草原、芝生、そしてどれも名前を持たない、正体不明の未知の生き物を混在させた大胆な構図は、鮮やかな色で描かれるモチーフと解像度の異なるイメージを配置することにより、その違和感や陰影をより強烈に描き出し、コラージュと映像といった異なるメディアの質感を絵画の技法を用いて見事に融合させ、表現しています。80 年代の SF やホラー映画に登場するモンスター、原始的なクリーチャー達の印象がモチーフの源流となっており、作品の視覚的なストーリーが訴えかける、どこか不穏でありユーモラスな絵画世界は、西の原体験を持って大きく影響しているものと言えます。

EXHIBITED ARTWORKS

ARTISTS

VENUE

ORGANIZERS

SUPPORT