芝浦デイドリーム

Dec 13, 2025 — Jan 31, 2026

Presented by パンとエスプレッソと芝浦ギャラリー 開催中
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Nachara個展「芝浦デイドリーム」
‪場所:パンとエスプレッソと芝浦ギャラリー
住所:〒108-0023 東京都港区芝浦4-9-13-1F
営業:8:00~18:00
定休:定休日なし
電話:03-6435-3375

JR田町駅から徒歩10分
入場料無料

※当店はギャラリー併設型ベーカリーカフェです。
※入場料は無料ですが、飲食代は別途費用がかかります。

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展覧会ステートメント

私と芝浦の距離は近くて、遠い。
家からの距離はそんなに遠くないはずなのに、自動車の運転免許を持っていない私がそこに辿り着くには電車でぐるりと遠回りして行くしかない。羽田空港にでも行けちゃうなといつも思う。

4年程前、そんな芝浦に私は船舶免許を取るためにせっせと通っていた。遅刻ギリギリの時間に駅から教習所まで13分の距離を走る。芝浦はなぜか大体、晴れていた。ピカピカに磨かれたオフィスビル群の窓ガラスがペカッと日光を反射し、白く高く四角い壁が真っ直ぐ道を作る。そんな明るく無機質な街に、まるで後から流し込んだかのように全く馴染まない潮風を含んだ空気が、走る私の頬を撫でる。見えない海の気配。

そんな記憶に脳を浸しながら歩いていると、気がついたらパンとエスプレッソとに辿り着いていた。塩パンとカフェラテを頼み、席につく。やっと休める安堵感の中、ふと目の前を見上げる。するとそこには巨大なピンクの雪山が聳え立っていた。窓の外、ビルとビルの隙間から信じられないほど大きな山が迫り来るように見えていた。私が気が付かないうちに見えない山がすぐそこまでやってきていたのだ。私の耳元を小さな蛾が横切ったかと思うと、窓をすり抜け、雪山までしゅーっと一瞬で飛んで行った。何処からともなく集まってきた蛾たちが雪山のピンクの稜線を撫でていく。よく目を凝らすとゴツゴツとした山肌で小さな山羊が踊っているのが見えた。

芝浦という街は、白昼夢を見るための大きな透明の装置が地下に仕組まれているようだった。塩パンとカフェラテがそのスイッチになっていた。白昼夢の瞬間が、芝浦には潜んでいる。私はそうやって東京を受け入れてきた。

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Nachara

ナチャラ/ペインター。東京の都市部で生まれ育つ。
幼少期から都市に生息する昆虫や植物に強い関心を持ち、愛着のある場所がビルや駐車場に変わってしまうという経験を繰り返した。変化の激しい都会の環境の中での喪失体験が制作のルーツになっている。大学時代はHCI領域の研究室に所属し、「都市での生物多様性の保全」をテーマに研究を行い、大学卒業後にペインティングを始める。

主なペインティングのシリーズに、16:9比率のキャンバスに昆虫や植物、風景などのイメージを描き、その上に既存の映像作品からサンプリングされた字幕を描くことで、存在しないアニメーションのワンシーンを描くRANDOM SCENESシリーズがある。

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