Refle; fraction

Jan 25 — Feb 15, 2025

Presented by GALLERY HAYASHI + ART BRIDGE 近日開催
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この度GALLERY HAYASHI+ART BRIDGEは、新井碧による弊ギャラリーでの初個展「Refle;fraction」を開催いたします。本展では、彼女がこれまでもたびたび発表を重ねた、光が生み出す現象に着目したシリーズの新作群を展示致します。

近代の美術史の中で「光」をテーマにした表現は、モネの「睡蓮」に象徴されるように、自然の中に潜む光の移ろいやその瞬間的な美しさを捉えようとする試みから始まりました。モネが描き出した水面に揺れる光の表現は、抽象表現主義へと受け継がれ、色彩と空間のダイナミズムへと昇華されていきます。たとえば大胆なストロークが特徴的なジョアン・ミッチェルは、モネの「睡蓮」シリーズからインスピレーションを受け、その構成や色彩を自由で感覚的な表現へと発展させました。このような美術史の流れを背景に持ちながら、新井は現代における抽象表現の可能性に取り組んでいます。

彼女はこれまでも、意図的な構成や計画に依らず、無作為的・無意識的動作にプロセスの一部を委ねるという制作をもって抽象的表現を追求してきました。本シリーズの特徴である、水面に反射する光やその断片的瞬間を想起させるような絵画面は、そのような無意識的な行為と動作の集積の中で導かれ表出された結果であるがゆえに、単なる自然描写ではなく作家自身の身体性と時間が残す痕跡としての意味を持っています。
そしてそれは、「身体の有限性」という彼女の大枠のテーマから由来する無意識的動作─身体性をメディウムに、抽象的アプローチで光の現象を表現していると言えるでしょう。

本展のタイトルは、"reflection"(反射)、"refraction"(屈折)、"fraction"(断片・一部分)という3つの概念が組み込まれた造語となっています。
身体性が生み出す現象の断片が作品であるとともに、制作を通して発生した「水面に反射する光」というモチーフもまた、世界の現象の断片であるということを重ねて示唆しています。儚くも美しい現象の断片が織りなす空間を、どうぞお楽しみください。


参照
ポーラ美術館開館20周年記念展 モネからリヒターへ ー 新収蔵作品を中心に. p35. 「ヴィトゥイユのセーヌ河 ー クロード・モネとジョアン・ミッチェル」
Emily Watlington. "「視覚障がい」が美術史を変えた?「モネ - ミッチェル」展が示唆する代替的視点の価値". Artnews Japan. 2023年5月29日.

EXHIBITED ARTWORKS

ARTISTS

VENUE

NOTES

オープニングレセプション
2025年1月25日(土) 18:00 – 20:00

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