奥村彰一 個展「Tropical Escape」

Jun 7 — Jul 6, 2024

Presented by CANDYBAR Gallery Past
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この度 CANDYBAR Gallery では 2 回目となる奥村彰一個展を開催いたします。

奥村の作品は、リズミカルに無重力の中を漂うかのような姿で描かれる人物や、生命力に満ち溢れる多彩な花や植物が特徴的な作品です。
絹本に岩絵具という日本画の技法で描く中、描線は中国画の特徴である抑揚のついた墨の線で描いています。
岩絵具では混色や重彩をせず、画面上でのコントラストを活かし表現された独特かつ色鮮やかな色彩が画面いっぱいに広がっています。
奥村は大学にて日本画を学び、在学中に中国へ留学をします。その中で、中国画を学ぶと同時に中国の伝統文化の奥深さにも魅了されていきます。奥村の描く画面の中には中国画の技法の他に、山水画の描かれた屏風や壺など中国文化を想わせるものも多く描かれています。また同じ画面には、70 年 80 年代を思わせるような衣服を身につけた人物や乗り物や小物なども描かれています。
多くの世界観を反映し描かれた画面の中には、色面に流れる独自の空気感と余白が生み出すしなやかなリズムが流れています。
本展「Tropical Escape」では新作を中心とした作品を展示いたします。奥村が描く、どこまでも続く楽園をどうぞお楽しみください。

楽園というテーマは、古くから東アジアの芸術の主題として用いられてきた。
例えば、仏教における極楽浄土、道教における仙界、風景画として描いた山水、展開図として示した曼荼羅などである。
現代においては「トロピカル」がそれに並んでいる。
「トロピカル」は、宗教や思想に変わってメディアや広告が私たちに与えた新しい楽園のイメージであり、現在でもSNSなどがそのイメージを更新し続けている。
「トロピカル・エスケープ」は現代における久遠の楽園探訪を示している。

奥村彰一

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