NY・パリ・ロンドンでも活動 画家・スギヤマタクヤ 新作展が銀座のMHギャラリーで開催

Mar 27, 2026 — Exhibition: Solo
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画家としての活動を軸に、映画の美術協力や店舗空間デザイン、俳優など、分野を横断した活動を展開している作家・スギヤマタクヤ。

スギヤマタクヤは多摩美術大学で空間設計やデザイン理論を学び、卒業後、アメリカ・ニューヨークのAGORA GALLERYで作品が取り扱われたことをきっかけに本格的な作家活動を開始。現在は国内外の個展やアートイベントを通じて、精力的に作品を発表している。

色彩がにじみ合いながら画面の中で溶け合うような表現のある作品が特徴的で、これまで花や植物、動物など自然界の生命を具象と抽象の狭間を感じさせるような神秘的な作品を制作してきた。

本展ではこれまでのモチーフから視点を少し変え、旅の記憶と身体感覚を手がかりに制作された新作15点を発表。


作家は近年、各地を旅する中で、ふと足を止めてしまう瞬間に出会ってきた。ラオスの寝台列車で見た朝焼け、誕生日を迎えた沖縄の海、台湾の蒸し暑い雑踏、インドネシアの埃を含んだ空気。流れ続ける景色の中で、なぜか自分だけがその場に留まるように感じる瞬間がある。

そうした瞬間には、外の世界から何かが流れ込み、同時に自分の内側からも何かが溶け出していくような感覚が存在している。時間が経つにつれ、それらの体験は遠い場所の出来事ではなく、温度や湿度を伴った身体の記憶として作家の中に刻まれていった。

本展では、そのような旅の体験をもとに、一度きりの風景を生き物のような存在として描き出した。形を変えながら現在の作家をつくり続けている風景を辿るように、スギヤマタクヤ自身の感覚を表現した等身大の作品を観ることができる。

記憶のなかの風景たちを描く

スギヤマタクヤの作品は、「意味・価値・目的を持たせない」という考えのもと、作品の多くにはあえてタイトルが付けられていない。鑑賞者には、解釈を求めるのではなく、ただ作品と向き合い、そのときに生まれる感覚を体感してほしいと考えている。

スギヤマが創り出しているものは、美を探求する過程で自然に生まれた副産物であり、明確な意図をもって描かれたものではない。そのため、理解しようとすると難しさや曖昧さを感じることもあるかもしれない。しかしそれは、星空や夕焼けを眺めるように、意味を求めずただ感じることで開かれていく体験でもある。

そうした姿勢の中で、本展ではスギヤマにとっては珍しく、「風景」という具体的なモチーフに向き合った新作群が発表される。旅の記憶を手がかりに、かつて出会った一度きりの風景を、まるで生命を宿すかのように描き出した。移ろい続ける景色の断片をなぞるようにして、作家自身の現在地を示す。

ARTISTS INFORMATION

  • スギヤマタクヤ

    Artist
    Japanese

    1987年 神奈川県生まれ
    2011年 多摩美術大学環境デザイン学科卒業
    同年、NY・AGORA GALLERYを皮切りに国内外で作家活動を展開。
    描くことを通じて「自己という境界」が静かにほどき、世界と一体となる瞬間をすくい取る。抽象と具象、意図と無意識が溶け合う画面は、鑑賞者にそれぞれの感覚や記憶を呼び起こす。
    アパレル、音楽、空間演出など、ジャンルを超えて“存在の美しさ”を多角的に表現している。

GALLERY INFORMATION

EXHIBITION

ずっと遠くの かつての生き物

Apr 10 — 19, 2026

Presented by MH ギャラリー 近日開催

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