Nerhol Naturalized Species

Apr 6, 2022 — Exhibition: Solo
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レイヤーを⽤いた⼿法で、時間や存在のゆらぎを提⽰した作品を制作し、注⽬を集めているアーティストデュオ・Nerhol(ネルホル)が伊勢丹で初のエキシビションを開催。イベントタイトルにもなっている「Naturalized Species」をテーマに、帰化植物などの生物をモチーフとして新たに制作された作品を含む圧巻のラインナップです。

普段何気なく歩いている散歩道、道端でよく見られるような植物の中には、多くの外来種が存在しています。 中でも人為的な手段で運ばれて野生化した帰化植物と呼ばれる移入種は、日本全土に1200種ほど存在していて、伊勢丹新宿店の屋上を歩いてみても、たくさんの帰化植物に出会えました。適応力の高い植物は、畑地、 樹園地、牧草地、芝地、路傍、荒地など、日本全国に分布しているようです。

少し前に、日本の沖合から流された海洋生物が、何年もかけてアメリカ西海岸に辿り着いていることを、米 オレゴン大学などの研究チームが明らかにしていました。『サイエンス』に発表された論文によると、貝類やイソギンチャク、カニなどの生物種が、東日本大震災の津波で発生した大量の漂流物にのって、アメリカ大 陸にまで到達したというのです。漂着物から見つかった生物は分かっているだけでも300種近く。これは 漂流物のなかで生物が共生する生態系が生まれ、少なくとも3回の世代交代を経験して生息し続けたことを意味します。

「Naturalized Species」と銘打った今回の展示では、帰化植物を中心に、様々な因果関係によって日本に自生した生物をモティーフに選んでいます。長い時間をかけ、新しい土地に定着する様を紐解いていくこ とは、あるいはパンデミック以降の現代社会に向き合う上で大きなヒントを与えてくれるかもしれません。

EXHIBITED ARTWORKS

EXHIBITION

Naturalized Species

Apr 6 — May 6, 2022

Presented by ISETAN THE SPACE 開催終了

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