biscuit galleryとAWASE gallery、新宿「nudge field」で新たなアート空間を創出

Feb 1, 2025 — Exhibition: General
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新宿駅徒歩3分の好立地に大型ギャラリースペースが誕生

2025年春、新宿駅徒歩3分の好立地に構えるビル内の1フロアに、新ギャラリースペース「nudge field」がオープンします。この新しいアート空間は、biscuit galleryと新しく生まれる新ギャラリーAWASE galleryが共同で運営するギャラリーコンプレックスです。

移転を機に新ディレクターを迎えるbiscuit gallery

biscuit galleryは、2021年3月の渋谷・松濤文化村ストリートでの開業以来、新進気鋭の若手アーティストを中心にこれまで200名以上の作家を取り扱い、国内外で広く支持を集めてきました。創設5年目を迎える2025年を機に、さらなるグローバル展開とギャラリーミッションの遂行を推進するためスペースの移転を決めました。
この移転を機に、biscuit galleryは厚地由佳子を新ディレクターとして迎え、海外展開やアーティストの育成を強化、AWASE galleryとのコラボレーションなどを積極的に取り組んで参ります。
より充実した展示環境と新たな活動の基盤を整備します。

小林真比古(biscuit gallery代表)コメント:
今回の移転については、創業当時からの環境変化、「Global Action」をテーマに掲げて海外に積極展開してきたなかでの状況変化など、私たちのこれまでの活動をさらに推進させるために決めました。これまでの経験を生かし、さらに飛躍する機会となります。第2創業期と捉え、AWASE galleryとの連携やグローバルな展開に向け、新たな体制で運営して参ります。

新ギャラリー「AWASE gallery」

AWASE gallery は、建築家の松井陸とアーティストの山田康平の2名によって運営されるスペースで、「nudge field」を拠点として活動します。この空間では、美術家の個展やグループ展を中心に企画がら、建築や様々なメディアカルチャーが交わることで、新しい価値が生まれる場を目指します。

年間の企画は山田康平が監修し、美術を軸にしながらも、松井陸が建築的な視点や多様な分野の考え方を取り入れたプログラムを展開していきます。展覧会によっては、美術家と建築家が協力するプロジェクトや、美術作品に建築の技術や要素取り込んでいくこと、建築空間に美術家が関わる新しい試みなどを行います。こうしたプロセスを通じて、これまでにない表現の可能性が広がることを目指していきます。AWASE galleryは、建築とアートの融合を軸に新しい展示体験を提案します。

山田康平コメント:
biscuit galleryとのご縁は、こけら落としのグループ展にお誘いいただいたことが始まりでした。その後も個展を含めた多くの機会をいただき、深い関係性を築くことができました。今回、新宿のスペースに3つの区画がある中で、ひとつは私自身が信頼し、つながりのあるギャラリーに入っていただきたいと考えており、その候補として自然と浮かんだのがbiscuit galleryでした。
biscuit galleryは、若手アーティストの展覧会を積極的に行い、今のアートシーンにおいて欠かせない存在だと感じています。また、私が目指している展覧会やプログラムの方向性とも非常に近いものがあります。たとえば、空間を活かした展示方法や、グループ展などのコラボレーションする機会を増やすことで、様々な枠組みを広げていく積極的な取り組みなど、共感できる部分が多く理想的なパートナーだと思っています。この新しいスペースを通じて、さらに多くの可能性を一緒に広げていきたいです。

nudge field

nudge fieldは、全体で約50坪の広さとなり、3つの展示フロアから構成されます。松井陸のほか、建築家である関健太、中村幸介の3名による設計で長く使われてなかった老舗ビルのの1フロアが新しく生まれ変わりました。

両ギャラリーの展示室をつなぐ第3の展示室は「on」と名付けられ、biscuit galleryとAWASE galleryの共有スペースとして運営されます。ここでは、美術家の展覧会を中心に行いながら、建築家の発表や子ども向けワークショップ、地域や企業との共同プロジェクト、アーティスト支援プログラムなど、多様な活動にも取り組んでいきます。この空間を起点に内外へとネットワークを広げ、新しい創造的な活動が生まれる場をつくっていくことを目指していきます。

※「nudge field」について
「nudge」には行動をそっと後押しするという意味が含まれており、1つ1つの展覧会が誰かにとっての後押しや何かのきっかけになればと思っています。「field」は場という意味のほかに、このスペースが作家にとってはフィールドワークの場として利用されていくという意味も持たせています。

アートフェア出展と共同プロジェクト

biscuit galleryとAWASE galleryは、それぞれが独自の展覧会を運営する一方で、共通のプログラム運営を行って参ります。
第1弾のオープン記念企画として、6月に開催される「ART OSAKA」に共同出展し、biscuit gallery所属の那須佐和子(画家)とAWASE gallery推薦の下田悠太(建築構造エンジニア)によるインスタレーションを展示する予定です。

また、第2弾として、biscuit galleryが既に展開している公募プログラム「grid next: 2025 – Emerging Artists Showcase」にもAWASE galleryが協力する形でアーティストの募集を行って参ります。
https://biscuitgallery.com/gridnext-2025/

さらに、biscuit galleryが過去2回開催した「biscuit gallery Curator Projects」を発展させた新たなキュレーター支援プロジェクトも共同で募集を行う予定です(近日募集開始予定)。
その他、海外との連携企画、相互の展示室を使った共同企画なども計画しており、幅広い展覧会の形を発表して参ります。是非ご注目ください。

アートの未来を共に創る

両ギャラリーは、新宿から日本国内外へとアートを発信し、新しいコラボレーションの形を模索し続けます。「nudge field」を通じて、多様なアーティストやクリエイターに門戸を開き、新しいアートシーンを共に築いていきます。

厚地由佳子コメント
「約4年お世話になった渋谷から新宿へ移動。それだけでも新たな楽しみがありますが、AWASE galleryとフロアを共有することで、展示企画以外でも新展開を見せていき、お客様と共に魅力的な空間を創っていきたいと思います。是非ご期待ください。」

山田康平コメント
「今回の試みは、作品制作を続ける中で自然と浮かび上がってきたものです。最初は『風景』について考え、その中で自然、都市、そして都市を構成する建築へと関心が広がっていきました。そうしたプロセスを経る中で、自分の空間を持ちたいという欲望が生まれ、それが多くの人と出会うきっかけにもなりました。
『画家』という言葉に含まれる『画』は『区画』の『画』でもあります。画家の仕事は、常に現代の枠組みを捉え直し、新たな区画や視点を生み出すことだと思います。この新たな試みも、そうした『画』を更新し、多くの人々と共有する場を生み出すための一歩だと考えています。」

松井陸コメント
「アートだけではなく建築家やデザイナーの展覧会も行い、時にはアーティストと建築家が共同で作品を作ります。様々な挑戦を行う場として両ギャラリーの共有スペースを設けている事も特徴の1つです。 このスペースは数年後に建て替えを行う予定のビルに、建て替え後も引き継ぐ拠点を創造するプロジェクトだとも考えています。ここでの展覧会を含めた様々な活動の集積が、その後の建物の在り方となる事を期待します。」

オープニング展の日程や今後の企画については、biscuit galleryおよびAWASE galleryの公式サイトをご覧ください。

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Profile

◼️厚地由佳子

1988年宮崎県生まれ
アメリカの短期大学を卒業し、図書館員や事務員などアートと無縁の仕事を経験。
33歳でいきなりギャラリー界に飛び込み、現在に至る。

◼️山田康平(画家)

1997年大阪府生まれ
武蔵野美術大学油絵学科油絵専攻卒業、京都芸術大学修士課程美術工芸領域油画専攻修了。
現在は、TAKA ISHII GALLERYに所属するアーティスト。

◼️松井 陸(建築家/デザイナー)

1997年生まれ
武蔵野美術大学デザイン専攻建築コース修了。現在は有限会社永山祐子建築設計に勤務。
建築やインテリア、プロダクトまで幅広くプロジェクトを担当。

GALLERY INFORMATION