Tokyo International Gallery、作家・後藤 夢乃による個展 「Frangere Magna Caelum」を開催

Jun 26, 2024 — Exhibition: Solo
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株式会社Tokyo International Gallery(品川・天王洲)では、作家・後藤 夢乃による個展
「Frangere Magna Caelum」を開催いたします。

後藤は、神話や伝承、タロットを元に作品制作を⾏い、⻑い歴史の中で虐げられてきた⼈々の悲しみを描いています。その悲しみを紡いでいくための制作を、後藤は「今よりも先に続く世界への橋渡し」と表し、 苦しみ抗う⼥性たちへの救済の意を込めて制作し続けます。錬成された物質感のある後藤の作品は、隆起した絵の具がまるで現実世界へ迫り出しているようです。今回の展覧会では、Frangere Magna Caelum (偉⼤な空を砕く)と題し、これまで描いてきたヌードという象徴から⼥神や⺟といった⼤きな存在へ拡張し、隠すことや纏い直すことの意味を問いながら、神話へのリベンジとして再創造に挑みます。後藤が⽣み出す幻想世界との狭間をぜひご⾼覧ください。

アーティストステートメント

ノミを片手に、絵画の美しいと思った箇所に傷をつけていく。

絵に重ねた、赤、茶、黒、紫、翠、青色をした血が流れる。
皮膚を捲った中にある不自然な血と肉のうごめきが、はみ出た身体の表面に現れる。

私たちの悲しさが、何色でどんな形をしているのかを
汚すように治療するように描き、つけた傷から辿っていく。

穴となって広がるその傷で、いつしか世界に裂け目を作れるのではないかと思った。

世界に開いた裂け目は、太陽から流れる風の通り道のようだ。
中世の芸術家たちが描いた処女受胎におけるマリアの上衣の下に入り込んだ、
天から降りる太陽の筒のような裂け目。

見張り塔からずっと今にも崩れそうな足場の周縁から、心地よく空を覗き込みながら逆さまになって、
世界の裂け目に落ちていきたい。鳩が懐妊させに飛びおりていくように。

2024. 5. 後藤夢乃

参考文献 エリッヒ・ノイマン=著、「無意識の女性の現象学 グレート・マザー」 28項 ユング「心の構造」一節より

後藤 夢乃(ごとうゆめの)

後藤夢乃は、1996年東京生まれ。
2019 年女子美術大学 洋画専攻卒業 。
2022 年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程油画専攻を修了。
神話や伝承、タロットなどを引用し、現代の空気感を織り交ぜて再構成した絵画を描いている。
幻想的な世界でありながら絵画が現実の世界へ迫り出しているような作品を制作している。

EXHIBITION

後藤 夢乃 個展 「Frangere Magna Caelum」

Jul 6 — Aug 10, 2024

Presented by Tokyo International Gallery Past

ARTISTS

VENUE

NOTES

※初日は寺田倉庫(株)主催のVIPイベント「TAC GALLERY NIGHT」も開催!