TEXTURE PUNK
Jul 12 — Aug 25, 2025
この度PARCELは、森千裕、COSMIC WONDER、∈Y∋、今村源、金氏徹平、木村友紀、伊藤存によるグループ展「TEXTURE PUNK」を開催いたします。
2000年代初頭、大阪を中心に巻き起こった現代アートのエネルギーは、東京のシーンとは異なる独自のダイナミズムを持っていました。当時大阪を中心とし、関西全体に及んだシーンでは、アート、ファッション、音楽が互いに混沌としながらも交差し、刺激し合うことで、新しい表現が生まれる土壌が形成されていました。
本展は、当時このうねりの渦中にいた作家たちを集め、その熱気が何だったのかを検証する試みです。彼らが主に1990年代後半から2000年代初頭に生み出した作品を通じて、当時のムーブメントが現代にどのような影響を及ぼしているのかを探ります。
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このムーブメントは目に見える形を持っていなかったし、名前も付いていなかった。自分たちからそれを名付けることもなく、外から呼ばれることもなかった。
近くにあった音楽シーンには「関西アンダーグラウンド」というざっくりした呼び名があったが、美術にはなかった。それ以前の時代には「関西ニューウェーブ」というざっくりした呼び名があったが、その時代にはなかった。
今も、昔も、これからもそれに名前が付くことはなさそうだし、名付ける必要もない。そもそもどこから(具体やダムタイプも繋がっている?)どこまでの何を指しているのかもはっきりしない。
なので、私はごく近しい同じ時代と感覚を共有していると思える友人と相談し、私的な視点で、アーティストとしての自我を形成していった時期に周囲にあった、もしくは触れていた、さらには影響を受けた作品やアーティストで展覧会とライブを作りたいと思い、ライブのキュレーションは塚原悠也さんに委ねた。
このムーブメントには幸か不幸か名前も定義も無いのだから、こんなふうにそれぞれがちょっとずつ違った視点を交錯させながら、複雑なレイヤーを持って語られたり、認識されたり、乱立したり、そして、前後左右と接続させてみたりするのが良いのではないかと思う。
そして、なるべく意味の無い展覧会のタイトルが必要であった。森千裕によって展覧会には
「TEXTURE PUNK」と、ライブイベントには「METALLIC HOLE」と付けられた。意味は無いが、主張でもなく、姿勢でもなく、ファッションでもなく、イメージでもない、質感としてのパンクであり、ソリッドな物質感のある穴である。
(グループ展「TEXTURE PUNK」ステートメントより一部抜粋)
-金氏徹平
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昨日ちょうどドイツはデュッセルドルフでのパフォーマンスの初日を終えた。現地のチームとのコラボ作品で、5年前に制作し少しツアーしたがパンデミックでもう全然再演できない状況が続いていた中、なんとか予算をかき集めて呼んでくれた作品だ。(中略)ドイツの劇場空間では不可能だろうと思われる事をこれでもかというくらいやれており、思いつくままにのびのびやっているのだが、パンデミック以降の文化予算の削減の影もあちこちに見えており将来の行き先は不透明なままだ。かつて盤石と思われたドイツの文化状況もあっという間に風向きが変わる。とはいえ、今これが出来ている事を様々な組織や意思が下支えしているのは確実でそれを存続させようと日々行政にもうったえているらしい。人間が生み出す「実験的な表現」というものはどのように支えられるべきか、おそらく今世界的にも再考されるべき課題ではないだろうか。(中略)予算次第で選挙の結果も変わる世界である。そこにある自由はどこまで保証されるものか、アーティストはその事に対しどのような動きを見せることができるのか、その発想、方法はまだまだ開発の余地があるのではないか。つまりいいねの数を数えてるんじゃなくて数えさせられているのではないか。資本と同じ発想で予算で武装していくことではないような視点から、だいぶかつてずっと前に大阪や関西で僕たちが巻き込まれたようなことが、美術でもパフォーマンスでも、単にバブル以降の世代っていう訳ではないことも含め実証する必要があり、ペラペラであると同時に反骨の塊みたいなニヤニヤからの見た事無いことやってしまう、そのようなことを予算規模に関わらずやってのける、モイスチャーパンクな発想はこれからもさらに展開を見せるだろう。
(グループ展「TEXTURE PUNK」ステートメントより一部抜粋)
-塚原悠也
かつての大阪付近のカオティックなアツさは、現在の日本のアートシーンにどう根付いたのか。また、そのムーブメントは今後どのような形で変容していくのか。そして大都市が失いつつある熱量とは何なのか。本展を通じて、当時のアーティストたちが築いた「場」と、そこから派生した思想の現在地点を浮かび上がらせます。
VENUE
- URL
- https://parceltokyo.jp/
- 住所
- DDD hotel 1F, 2-2-1 Nihonbashi-Bakurocho, Chuo-ku, Tokyo
- 開館時間
- 14:00 — 19:00
- 休館日
- Mon・Tue・Holiday
- 入館料
- 無料