宮林 妃奈子 個展「土に隠れた文字のしっぽ」

Jan 19, 2024 — Exhibition: Solo
SHARE

Gallery38では、宮林妃奈子による初の個展「 土に隠れた文字のしっぽ 」を開催いたします。

1997年北海道に生まれた宮林は多摩美術大学を卒業後、東京藝術大学大学院に進学し、同年ベルリン芸術大学視覚芸術学部に編入。2023年マイスターシューラー*を取得後、現在は東京藝術大学大学院修士課程に在籍しています。学部在学中より圧倒的な力量で注目を浴び、その後のドイツ留学を経て着実に作品を進化させてきました。
*ドイツの芸術大学における最高学位

宮林はオイルペインティングを中心に、コラージュなど様々なメディウムを使用しながら、一貫した世界観を表現しています。まるで日記のように日常的にドローイングを生み出すことで、日々「描くこと」と自分自身との距離を見つめ、「描く」「描かれる」の関係性が持つ傲慢から自由になり、慣性から離れるように、少しずつ違う場所へ自分を動かしていく。素材と対峙したり支配するのではなく、素材から受け取るものを自分の表現に織り交ぜていく。そんな柔軟性と謙虚さで受け止める世界観が、静かで力強いイメージへと変換されていきます。

「風を描きたい」と語る宮林ですが、「風」とは瞬間で通り過ぎていくもの、を表していると言えるでしょう。自らの知覚がとらえた微かな瞬間の情景、感覚を見落とさず、手のひらで受け止めるようにして、その心情を平面に表現していきます。

3度の冬を過ごしたベルリンの、灰色の空と適度な湿気。その空気の層や膜は表現のトーンにも少なからず影響を与えました。「今ここで見えるもの」にこれまで以上に目を凝らし、より色数や手数を抑えながらも静かで雄弁な画を表現する力を身につけたと言えます。

今回、在学中よりグループ展にて作品発表を行ってきたGallery 38において、満を持しての初個展となり、作品は全てドイツより帰国後今回の展覧会のために描き下ろした新作となります。同時期に開催されるオペラシティ・アートギャラリー project N93 での展覧会と併せ、より多くの方々にご覧いただけましたら幸いです。

EXHIBITED ARTWORKS

EXHIBITION

土に隠れた文字のしっぽ

Jan 19, 2023 — Feb 25, 2024

Presented by Gallery 38 開催終了

ARTISTS

VENUE

ORGANIZERS