Jonas Wood and L.A. artists 「Legacy in Color」

Nov 9 — Dec 21, 2024

Presented by MAKI Gallery / 天王洲 開催終了
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MAKI Galleryではこの度、世界の第一線で活躍するアーティスト、ジョナス・ウッドによる「24テニスコート・ドローイングス」を中心とした特別展「Legacy in Color」を開催いたします。2020年からMAKI Collectionの一部として収蔵、展示してきた同作品を2025年にロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)に寄贈するにあたり、その旅立ちを日本のファンの皆さまとともに見送りたいという弊社オーナー牧夫妻の想いを込めた展覧会となります。「24テニスコート・ドローイングス」の他にもジョナス・ウッドの作品の数々、加えてウッドと同じくロサンゼルスで活動する作家たちの作品も展示いたします。

ジョナス・ウッドは彼自身の日常の中に存在するモチーフ、例えばインテリアや家族、植物、そして作家自身が愛してやまないスポーツの世界を繰り返し描きながら、色彩、形、構図を追求し、独自の視覚言語を生み出してきました。「24テニスコート・ドローイングス」はその名の通り24点のドローイングからなり、2018年に発表されました。テニスの4大大会を描いた4点1組の作品(Four Majors)が4組と、同じく4点1組から成り、4大大会以外の世界中の様々なテニストーナメントも含めた作品(Four Courts)が2組で構成されています。

本作品は、ウッドが自身のスタジオのテレビでテニスの試合を見ながら撮影した写真がきっかけとなって制作されました。作家はこの作品を自身の「abstract color study」(抽象化の中における色彩のあり方の追求)であると語っています。本作品でウッドが関心を寄せているのはテレビ画面に映るテニスコートを再現することではなく、いかにして絵画の平面性、全体性から生まれる可能性を最大限に引き出すかということです。その試みの中で画面に存在するいくつかの要素は意図的に削ぎ落とされ、逆に特定のイメージは何度も反復して描かれています。また色彩のバリエーションをあえて限定し大胆な色づかいをすることによって、抽象化された画面の中で色彩の持ちうる役割や、色と色の融合の仕方を追求しています。テニスコートはウッドにとって常に新たな発見を与え、何度でも繰り返し描きたいという気持ちを掻き立てるモチーフであり、それは彼がアーティストとして絵画に向き合い、試行錯誤を重ねながら自身の実践を深めていくフィールドの一つなのです。

本展はこのジョナス・ウッドの代表作を弊社ギャラリーで鑑賞できる最後の機会となります。2020年から今日までに渡って本作品が日本にもたらしてくれた様々な出会いを思い起こすとともに、来年以降ロサンゼルスで生まれる新たな出会いに想いを馳せる機会となれば幸いです。どうぞこの機会にご高覧ください。

文・竹田春菜

EXHIBITED ARTWORKS

ARTISTS

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営業時間:11:30-19:00

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