ニコラ・ビュフ個展「キューピッドの帰還」

Feb 21 — Mar 15, 2025

Presented by MEGUMI OGITA GALLERY 開催中
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西洋の古典や日本の大衆文化から受けた視覚的な影響と物語を融合させた、フランス人作家ニコラ・ビュフの個展を開催。2025年3月末の移転前に、ギャラリーの空間全体を使った壁画、絵画や立体作品を展示します。

この度メグミオギタギャラリーでは、ニコラ・ビュフ個展「キューピッドの帰還」を開催します。ビュフは1978年フランス・パリに生まれ、パリ国立高等美術学校を卒業後、2014年東京芸術大学博士課程を修了しました。ヨーロッパの古典文学から日本やアメリカのサブカルチャーまで、学識と大衆文化を混在させた多面的で総合的な世界を創造しています。1980-90年代、フランスにおける日本の大衆文化に影響を受けたビュフは、アニメ、特撮、漫画、ゲームへの情熱を育みました。その後、大学研究を通して、中世、ルネサンスやバロックを参照しながら制作しました。ビュフの作品は、ラ・メゾン・ルージュ、パリ(2007年)、東京都現代美術館(2008年)、パリ装飾芸術美術館(2010年)、原美術館の個展(2014年)、香港K11(2017-18年)、国立中世美術館(クリュニー美術館)(2018-19年)、ヨーロッパとアジアのアートフェアなどで展示されています 。また、エルメス、コムデギャルソン、ピエール・エルメ、セーヴルなどのファッション、高級ブランドやマニュファクチャーとのコラボレーションの他、2012年と2015年、パリ、シャトレ座にてオペラ公演のビジュアルデザイン、2018年には、GINZA SIXの吹き抜け部大型インスタレーションを担当しました。2019年、フランス芸術文化勲章を受章しました。

本展では、ギャラリーの空間全体を使ったビュフの壁画、絵画や立体作品を展示します。ローマ皇帝ネロの宮殿(64年)をはじめ、ルネサンスを通じて見られるような、グロテスク様式を基調としたビュフの壁画には、古今東西の動植物やロボットなどが連続して装飾的に描かれていますが、それはその場所、一定期間だけのものとなり、諸行無常を印象付けます。“Serio Ludere”(真剣に遊ぶ)という概念の基、知性と親しみやすさを兼ね備えた独創性のある彼の作品は、幅広いファンを魅了してやみません。現在のスペースは、2010年にビュフの個展で始まり、本展にて閉幕、3月末に移転となりますので、ぜひこの機会にご高覧ください。

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