ANEMOIA
Nov 20 — Dec 26, 2026
Otherwise Galleryでは、都築 まゆ美による2年ぶりの個展「Anemoia(アネモイア)」を開催いたします。 都築は、身近な風景や事物を起点に、その背後に折り重なる時間や、言葉にならない感覚をすくい取るように描いてきました。緻密に組み立てられた構図と静謐な光のなかで、見慣れたはずの光景は、現実と想像の境界を離れ、どこか別の物語へとつながっていきます。人物のいる場面にも、静まり返った空間にも、その前後に流れる時間を想像させる余白が残されています。 映画や広告、古い写真などを通して蓄積されたイメージは、作家自身の感覚と交わり、新たな風景へと編み直されます。前回展で記憶の輪郭をたどった都築は、本展でその視線を、自らが経験していない時間や場所へと広げます。私たちが懐かしいと感じるものは、どこまでが自分自身の記憶なのでしょうか。作品の前に立つと、知らないはずの風景が不意に親密なものとして立ち現れます。その懐かしさの正体を、ぜひ会場でご覧ください。 _ Statement 私たちが抱くノスタルジーの中には、しばしば「実在しない記憶」が入り込んでいます。 本展のタイトル「Anemoia(アネモイア)」は、自分が生きたことのない時代や、訪れたことのない場所に対して抱く、不可解な郷愁を指す言葉です。 かつて画面や印刷物の向こう側に見た、光と影が交錯する異国の風景。 それは、私たち自身が ”すでに虚構である” と知りながらも惹かれずにはいられない、理想化された幻影です。 本展では、そうした実体のない郷愁の光景とともに、見慣れた日常のすぐ隣に潜む見覚えのない残像を描き出しています。 役割を終えて静まり返った部屋、お仕着せのシーズンホリデー、目的地と目的地の間に広がる名もなき通過点。 そこは、完璧に整えられたハリボテの中に迷い込んだような、滑稽でありながら物悲しく、不穏だけれど愛すべき空間です。そしてそれは、誰かの奥底に眠る「なかった記憶」でもあります。
VENUE
- 住所
- 東京都港区南青山5丁目7−17 小原流会館 B1F
- Tel
- 03-3797-1507
- 開館時間
- 12:00 — 19:00
- 休館日
- Sun・Mon・Tue
NOTES
会期初日は17:00オープンとなります。
