イヂチアキコ展 [Embodiment]

一貫して少女を描いているイヂチ氏。岩絵具を用いて描く手法は日本画と言われるものだが、少女の容姿や身なりは現代的で、とはいえ描くのは可愛く快活な少女などではなく、どこか憂いを帯びた表情をしている。その視線、表情の奥に何を秘めているのか、観るものはそれを探りながら、イヂチ氏の作品世界に引き込まれていく。しかもその作品の少女が宿しているものは、喜怒哀楽などの単純な感情ではなく、なかなか言葉にし得ない神秘に包まれている。その深慮さが作品の魅力である。

2006年　女子大学大学絵画科日本画専攻　卒業
2022年　個展　阪急うめだ本店、　西武池袋本店
2023年　ART TAIPEI (台湾)　　2024年　アートフェア東京