「昨日、野生の狸が軒下で逝去していたんです。」

Dec 3, 2024 — Jan 9, 2025

Presented by anonymous art project 開催中
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「昨日、野生の狸が軒下で逝去していたんです。」

野生のタヌキはアトリエの軒下で、
丸まって眠るように死んでいました。

車に弾かれるのでもなく、
ただ自分の意志でここを選び、
生まれて、死んだようにも感じました。

自然と涙が出てたと同時に、幼少期に見た
自身の身体に流れる血潮が蘇りました。

現代人が行き交う都心の一角で
生活の中に共存する生と死に眼差しを向け、
脈打つ命への礼拝を体現します。

今回の展示では、伊藤のかねてからのテーマである“命の礼拝”を主軸に、最近体験した野生の狸の死と、そこから想起された自身の幼少期の体験「命の色(血潮)との出会い」から、静寂と躍動を持って「命」を表現しようと試みるものとなっており、その体験をまるで都会の知人に語りかけるような展示である。日常の一部として「命」を振り返るきっかけになることに期待を込め、死生観の象徴としての錆和紙と、生きている象徴として血を表す赤色の岩絵の具や顔料を和紙へと漉き込む。

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