BIO
染谷悠子は1980年千葉県生まれ。2004年東京造形大学美術学科絵画専攻卒業、2006年東京藝術大学大学院版画専攻修了。2004年町田市立国際版画美術館の全国大学版画展で、収蔵賞/観客賞を受賞し、作品が収蔵されました。主な個展にRichard Heller Gallery(2014年、サンタモニカ、アメリカ)があり、小山登美夫ギャラリーでは、2007年、2010年、2013年、2017年と4度の個展を行っています。
染谷悠子はパネルにキャンバス、そして和紙を張り、そのやわらかな風合いを生かしながら、繊細な筆致と色彩で、花や鳥、樹木、動物がモチーフの架空の世界を描きます。
染谷は「言葉を綴るように、鉛筆を動かしていく」と語り、まず鉛筆の淡い輪郭線が画面を作り始めます。細密画のように綿密な描写にも関わらず、絵全体の印象が非常に軽やかなのは、存分にとられた余白とのバランスと、リトインクを使った独特の手法—水彩絵具だけが塗り重ねられるのではなく、版画用のインクも用いて瞬時に彩色していく—による色彩が、透明感に溢れているからでしょう。それらのモチーフは画面の十分な余白により浮遊感を与えられ、それらが紡ぐ物語、そしてその続きへと、鑑賞者を誘うかのように強い輝きを放っています。また版画の手法で色をつけられ、画面に重ねられた和紙が生み出す独特な色彩と質感も魅力です。
2004年町田市立国際版画美術館、全国大学版画展、収蔵賞/観客賞、2014年「VOCA展 2014 現代美術の展望 -新しい平面の作家たち-」佳作賞受賞。
<SOLO EXHIBITION>
2024
「野花の中にあなたを見る」小山登美夫ギャラリー天王洲、東京
2017
「花のひらく音を聴く」 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京
2014
Richard Heller Gallery、サンタモニカ、アメリカ
2013
8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京
2010
小山登美夫ギャラリー 京都、京都
小山登美夫ギャラリー、東京
板室温泉大黒屋、栃木
2006
「鳥の虹つくり」ギャラリー覚、東京
<GROUP EXHIBITION>
2022
「When I get old」 私立大室美術館、三重
「お盆ナイト」ZaisyohouseKoide (小出在所) 、愛知
「Flower of Life 生命の花」ヴァンジ彫刻庭園美術館、静岡
「ヒットパレードⅢ」 養清堂画廊、東京
2021
「花と鳥」小山登美夫ギャラリー、東京
「Coexist -共存-」galleryfixa、奈義、岡山
「カオスモス6 沈黙の春に」佐倉市立美術館、千葉
2020
「大黒屋コレクション展」板室温泉大黒屋、栃木
「ヒットパレードⅡ」養清堂画廊、東京
2018
「花花萬物」A+SPACE、杭州、中国
「ヒットパレード」養清堂画廊、東京
2016
「生きとし生けるもの 展」ヴァンジ彫刻庭園美術館、静岡
「ドローイング展」小山登美夫ギャラリー、東京
「JAPAN 7」SILVERLENS、マニラ、フィリピン
2014
「現代美術の展望 VOCA展 2014 −新しい平面の作家たち−」上野の森美術館、東京
「PIOON プロジェクト」ヴァンジ彫刻庭園美術館、静岡
「CSP2 −手法の触感−」桑沢デザイン研究所1階、東京
2013
「flowers80.1」TRAUMARIS|SPACE、恵比寿NADiff apart、東京
「植物と蝶 ちいさな祈り」クレマチスの丘 日本料理 tessen、静岡
2008
Richard Heller Gallery、サンタモニカ、アメリカ
2007
「Contemporary Prints from Tokyo」Highpoint Center For Printmaking、ミネアポリス、アメリカ
2005
O gallery、東京
<AWARD>
2004
「第29回 全国大学版画展」収蔵賞/観客賞(町田市立国際版画美術館、東京)
2014
「現代美術の展望 VOCA展 2014 -新しい平面の作家たち-」佳作賞受賞
<PUBLICATION>
『Yuko Someya』2011 小山登美夫ギャラリー 論考:天野一夫(美術評論家)