BIO
1990年東京生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科卒業。
既製品のプラモデルや工業製品のパーツを組み合わせ、本来あるイメージから卓越、そのものへ全く新しい価値を与える IKEUCHI。これまで彼は、幼少期より影響を受けた「ス ター・ウォーズ」や「ゾイド」、「ガンダム」などの国内外ポップカルチャーからはじまるイメージに、日本独自の模型文化を掛け合わせることにより、近未来、ノスタルジック、サイバーパンクなど、人によって様々なイメージを想起させるオリジナル表現を構築してきました。
大学卒業時、本人のパソコンと模型をあわせたジオラマ作品の制作を切っ掛けに生まれたIKEUCHIのスタイルは、現在では主にスーツやヘッドセット、そしてガジェットなど、身に着ける工業製品をベースに制作するかたちに進化し、そのポテンシャルを常に追求し続けています。
また、IKEUCHIによる作品の大きな特徴としてみられるのは、制作の前提として、それらがプロダクトとしての本来ある機能を失わないことにあります。本来の目的を持ちながらも整った細かいパーツの配列、無機質な色使いなど視覚的な面白さを魅せる作品群。さらにそれらを人が装着、体験することによりうまれるのは、本来の芸術鑑賞とはまた異なった、その場、その人にしか得ることのできない固有で新しい発見を我々に垣間見させてくれます。虚構的ビジュアルをまとった既製に潜在する機能性と向き合い、体感したそれぞれから派生する、声に出さずともどこか通じ合う解釈。そんな、一種のコミュニケーションツールにも似た感覚を伴う表現方法は、IKEUCHI の作品独自のものといえるでしょう。
彼から生まれる作品と世界観は、BALENCIAGA(バレンシアガ)2022年春コレクション、キャンペーンビジュアルをはじめshu uemura(シュウ ウエムラ)、Gentle Monster(ジェントルモンスター)への作品提供。V magazine、VOGUE、PURPLE MAGAZINEでの特集。 WIRED ITALIAでは表紙に選ばれ、更にノンバイナリーとして現代の奇才と呼ばれるArca、国内ではKOHH、Asap Rocky の POP UPストアに参加など、時代を象徴するミュージシャンコラボを実現。現在国内外の多様なメディアから注目を浴び続けています。